労務ニュース スマイル新聞
2019年3月23日 土曜日
平成31年3月23日第478号
年次有給休暇の時季指定に関する扱い
2019年4月1日、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律により労基法が改正され、使用者は5日の年次有給休暇の時季指定権を1年間に行使しなければならなくなりました。従来から労使協定を作成し、計画年休制度を導入している事業所は、さらなる時季指定が必要なのでしょうか。また、事業所が時季指定したにもかかわらず、社員が出社して就労した場合でも罰則の適用はあるのでしょうか。
1.使用者による時季指定
使用者による年5日の年次有給休暇の時季指定義務が定められます。(新労基法第39条第7項および第8項)これは、年次有給休暇の付与日数が10労働日以上である労働者に係る年次有給休暇の日数のうち、5日については、基準日(継続勤務した期間を同条第2項に規定する6ヵ月経過日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日をいう)から1年以内の期間に、労働者ごとにその時季を定め、与えなければなりません。(新労基法第39条第1項から第3項)
2.計画年休が付与されている場合
使用者が時季指定し、与えなければならない年次有給休暇は5日ですが、労働者が時季指定した日数と、計画年休で付与された日数は、時季指定義務のある5日から控除することができます。
例えば、労働者による時季指定が2日、計画年休による時季指定が1日の場合には、使用者は2日分の時季指定をすれば足りることになります(新労働法第39条第8項)
3.労働者が年次有給休暇日に出勤した場合
使用者が時季指定した場合でも、業務の繁忙等を理由に労働者自らが出勤してしまうこともありうると思われます。当日については労働者には労務提供義務が免除されているのですから、使用者としては帰宅させることが必要であることはいうまでもありません。しかし、使用者が労働者の労務を受領した場合で、結果的に年5日の年次有給休暇が付与できなかった場合、かつ、当該労働者に計画年休や労働者による時季指定もない場合には、労基法に違反すると考えざるを得ないでしょう。
使用者が新労基法第39条第7項に違反した場合には、罰金(30万円以下)が予定されております。(新労基法第120条第1項第1号)
2019年4月1日、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律により労基法が改正され、使用者は5日の年次有給休暇の時季指定権を1年間に行使しなければならなくなりました。従来から労使協定を作成し、計画年休制度を導入している事業所は、さらなる時季指定が必要なのでしょうか。また、事業所が時季指定したにもかかわらず、社員が出社して就労した場合でも罰則の適用はあるのでしょうか。
1.使用者による時季指定
使用者による年5日の年次有給休暇の時季指定義務が定められます。(新労基法第39条第7項および第8項)これは、年次有給休暇の付与日数が10労働日以上である労働者に係る年次有給休暇の日数のうち、5日については、基準日(継続勤務した期間を同条第2項に規定する6ヵ月経過日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日をいう)から1年以内の期間に、労働者ごとにその時季を定め、与えなければなりません。(新労基法第39条第1項から第3項)
2.計画年休が付与されている場合
使用者が時季指定し、与えなければならない年次有給休暇は5日ですが、労働者が時季指定した日数と、計画年休で付与された日数は、時季指定義務のある5日から控除することができます。
例えば、労働者による時季指定が2日、計画年休による時季指定が1日の場合には、使用者は2日分の時季指定をすれば足りることになります(新労働法第39条第8項)
3.労働者が年次有給休暇日に出勤した場合
使用者が時季指定した場合でも、業務の繁忙等を理由に労働者自らが出勤してしまうこともありうると思われます。当日については労働者には労務提供義務が免除されているのですから、使用者としては帰宅させることが必要であることはいうまでもありません。しかし、使用者が労働者の労務を受領した場合で、結果的に年5日の年次有給休暇が付与できなかった場合、かつ、当該労働者に計画年休や労働者による時季指定もない場合には、労基法に違反すると考えざるを得ないでしょう。
使用者が新労基法第39条第7項に違反した場合には、罰金(30万円以下)が予定されております。(新労基法第120条第1項第1号)
投稿者 イケダ労務管理事務所