労務ニュース スマイル新聞

2011年2月23日 水曜日

平成23年2月23日(第284号)...100年企業に学ぼう!

廃業をする製造業の事業所が増える一方で、創業100年を超える、いわゆる「長寿企業」が日本では2万2千社(個人経営、各種法人を含む)もあることが、帝国データバンクの調査でわかりました。全国各地にあるお煎餅屋さんや和菓子屋さん、さらには宿屋、そば屋の類まで含めれば、10万社に達するとさえいわれています。我が国においては技術、文化、人材が継続するという伝統的な概念があるのです。
100年以上の歴史を持つ企業は、韓国には5社しかありません。5,000年の歴史を持つ中国においても1,000社しかありません。
確認できた我が国で最も古い企業は、大阪の寺社仏閣建築の会社で創業が西暦578年とされています。聖徳太子が四天王寺を建立するために百済(くだら)から招いた工匠が始祖とされ、業歴は1,400年を超えています。
 2位は京都の生け花の振興・教授の会、3位は山梨の老舗旅館と続き、上位7位までが業歴1,000年を超えています。
100年企業の社風をまとめると、「おっとりしている」、「ロングレンジでものを考える」、「原点に回帰しながらも常に革新を継続する」、「とにかく人を大事にする」といったものが目立ちます。
 都道府県別に見ると、東京都が 2,058社(9.3%)で最多。愛知県1,211社(5.5%)、大阪府1,080社(4.9%)と続きます。
 業種別では、小売業が6,279社(28.3%)でトップ。次いで製造業の5,447社(24.5%)。卸売業の5,216社(4.9%)の順になっています。
このデータでは、東京都で小売業(できれば酒小売、呉服・服地小売などの伝統的な商売)を創業するのが、長寿企業になる近道と推測できます。現在の経済状況では、必ずしも現実的とはいえませんが、意外なヒントが隠されているかもしれません。
100年を超える企業は大手企業ばかりではありません。中小企業においても伝統的な技を活かしつつ、先端ハイテクを追求する優秀なカンパニーは、この日本には数多くあります。
古くて新しい町「京都」も100年企業の宝庫です。景気の先行きが不透明な今日、「100年企業」にヒントを学んでみてはいかがでしょうか。


投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

2011年2月 8日 火曜日

平成23年2月8日(第283号)...やさしい損益分岐点(儲かっていないと感じる会社編)



みなさんは、損益分岐点という言葉を聞いたことがあると思います。そして、何となくその意味も分かっていると思っているのではないでしょうか?
では、自社の損益分岐点売上を計算してみたことはありますか?ここで、簡単な損益分岐点の説明をしてみましょう。

あなたは、晴れて大阪梅田のホワイティに5坪の電子辞書を販売するお店を開くことができました。家賃は、月20万円です。いろいろな電子辞書を販売していますが、どれも売値は5万円、仕入価格は3万円とします。さて、この電子辞書を何台売れば家賃を払うことができるのでしょうか?「そんなの簡単!10台だよ。」って答えが返ってきました。そう、それで正解です。
どうやって計算しましたか?「1台売ると2万円の儲けだろ、10台売れば20万円の儲けだからそれで家賃が払えるよ。」そうです!10台売って50万円の売上、これが損益分岐点売上です。
もう少し、分析してみましょう。1台の売上高5万円から仕入価格の3万円(変動費)を引いた2万円の利益をちょっと難しいですが、「限界利益」と呼びます。1台売ると2万円の限界利益があり、家賃20万円(固定費)のうち2万円が回収できました。順番に限界利益で家賃という固定費を回収していって、10台ですべての固定費が回収され、損益はとんとんになります。これが損益分岐点の基礎です。"固定費を限界利益で回収すると損益分岐点になる"。
また、限界利益を売上高で割ったもの、これを「限界利益率」と呼んでいます。
上で示した、損益分岐点の基礎から 固定費÷限界利益率=損益分岐点売上という算式ができます。上記の事例でみてみましょう。
限界利益率は、2万円÷5万円=40%
20万円(固定費)÷40%(限界利益率)=50万円 これが損益分岐点の正体です。
売上高と費用を変動費と固定費に分けることができればあなたの会社でも簡単に損益分岐点売上が計算できます。変動費は、商品を仕入れて売るのであれば仕入価格、メーカーであれば概ね材料費が該当し、固定費は人件費や販売するための広告宣伝費等の経費、管理費用など売上によって変動しない費用が該当します。

さぁ、あなたの会社、一度損益分岐点を計算してみませんか?いくら売れば損益分岐点を超えるか、それがあなたの会社のまず目標とする売上高です!

(スマイルグループ 公認会計士)


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