労務ニュース スマイル新聞

2016年7月25日 月曜日

平成28年7月25日第414号

保険外併用療養制度と患者申出療養制度について

我が国においては、国民皆保険制度によって国民は公的保険制度に加入し、
保険診療を一定限度の負担で受けることができます。また、保険適用が認め
られていない先進的医療については、安全性・有効性を確認した上で、
保険外併用診療制度として保険診療との併用が認められています。

今回は、保険外併用診療制度の中の次の制度をご案内します。

1.評価療養と選定療養

健康保険では、保険が適用されない保険外診療があると保険が
適用される診療も含めて医療費の全額が自己負担になる。

ただし、保険外診療を受ける場合でも、厚生労働大臣の定める
「評価療養」と「選定療養」については、保険診療との併用が認め
られており、保険外診療部分については全額自己負担だが、
通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の
費用は、一般の保険診療と同様に扱われる。

(1)評価療養:先進治療や医薬品等であり将来保険給付の
 対象とするべきかの評価を行うものである。先進医療は
 有効性・安全性が確認されれば保険適用となるが、
 確認されなければ除外される。

(2)選定療養:差額ベッド代、時間外診療費や予約診療費等

2.患者申出療養
平成28年4月から、国内ではまだ承認されていない医薬品等の
使用等を迅速に使用できる仕組みとし、患者の治療の選択肢を
拡大するものとして導入されました。

患者が臨床中核病院(厚生労働省が承認した質の高い臨床
医療を行うことができる医療機関)に申し出ると、病院は
厚生労働大臣に申請を行い、同大臣は速やかにこれの
安全性・有効性を確認し、検討した上で承認・非承認を通知します。

承認されれば患者はその治療を受けることができます。

患者が申出を行うに当たっては、大臣告示に規定する申出書を
医療機関と相談しながら作成し、以下の書類と共に臨床中核
病院を経由して、厚生労働省保険局医療課に提出することが必要です。
 
(1)被保険者証写し 
(2)臨床中核病院の意見書
(3)患者への説明時に用いた申出に関わる療養の内容及び費用にかかる
  説明文書 
(4)患者の同意書 
(5)申出に係る相談を実施した場合の面談記録 
(6)患者が申出に係る書類の確認を行ったことを証する書面

本制度により混合診療の範囲は広がるが、自由診療を推奨するものでは
ないこと、安全性が確認されない治療としての危険があることの理解は必要です。
(スマイルグループ 社会保険労務士)

投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

2016年7月 8日 金曜日

平成28年7月8日第413号

公正証書遺言について

公正証書遺言とは、民法第969条及び第969条の2に基づき
公正証書による遺言のことをいいます。

平成17年に約70,000件でしたが、平成26年には
約105,000件になりました。

1.公正証書遺言の長所と短所

(1)長所
・自筆の必要がありません。
・原本を公証役場で保存するため、変造・隠匿・紛失・破棄の恐れがありません。
・家庭裁判所による検認手続が不要です。

(2)短所
・作成手続が煩雑で、費用がかかります。
・証人2名の立ち会いが必要になります。

2.公正証書遺言の作成方法

(1)証人2人以上の立会人を決めること

(2)遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること

(3)公証人が口授を筆記し、これを遺言者と証人に読み聞かせ、又は閲覧
 させること

(4)遺言者と証人が、筆記が正確なことを承認の上、各自がこれに署名押印
 すること

(5)公証人が適識な方式に従って作成した旨を付記してこれに署名押印
 すること

※平成11年の民法改正で、聴覚・言語機能障害者に関する特則が設けられました。

3.公正証書遺言を作成する場所
原則として公証役場ですが、遺言者が外出困難な場合は公証人が出張して
くれます。

4.公正証書遺言の撤回・変更方法

(1)遺言の撤回・変更は、公正証書遺言はもとより、自筆証書遺言や秘密証書
 遺言など、他の方式の遺言によっても可能です。

(2)遺言内容の変更において、遺言の前後で内容が異なる場合、その異なる
 部分については、後の遺言で前の遺言を取り消したものと認められます。

5.公正証書等遺言登録検索システム

(1)東京の公証役場では昭和56年・他の全国の公証役場では平成元年以降に
 作成された公正証書遺言・秘密証書遺言についてコンピュータで検索すること
 が出来ます。
(2)生前は遺言者のみ、遺言者の死亡後は相続人などの利害関係人から利用できます。
(スマイルグループ 不動産鑑定士)

投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

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