労務ニュース スマイル新聞

2006年3月23日 木曜日

平成18年3月23日(第166号)相続税の物納制度の改正内容(税制改正大綱)



平成18年度の税制改正法案が2月6日に財務省から公表されました。その中から、相続税の物納制度の改正内容について簡潔に解説します。
相続税の物納制度については、物納の許可基準が明確でない、手続に長期間を要するケースが見られる等の指摘があることを踏まえ、物納制度に対する信頼を確保するため、手続の明確化・迅速化等の観点から以下の項目について改正されます。

●物納不適格財産の明確化について
抵当権が設定されている不動産、境界が不明確な土地等の一定の財産を物納不適格財産(管理又は処分をするのに不適格な財産)として定め、「市街化調整区域内の土地、無道路地などの一定の財産を"物納劣後財産"(他に物納適格財産がない場合に限り物納を認める財産)」として、その範囲での明確化を図ることとする。
●物納手続の明確化について
物納財産を国が収納するために必要な書類として、物納財産の種類に応じ、登記事項証明書、測量図、境界確認書等一定の書類を定めるとともに、申請者は、これらの書類を物納申請時に提出する。など物納の手続きについて明確にする。
●物納申請の許可に係る審査期間の法定等について
税務署長は、物納申請の許可又は却下を物納申請期限から3ヵ月以内に行う。ただし、物納財産が多数となるなど調査等に相当の期間を要すると見込まれる場合には、6ヵ月以内(積雪など特別な事情によるものについては、9ヵ月以内)とすることができることとする。
●物納申請を却下された者の延納の申請について
物納の許可を申請した者について、延納による納付が可能であることから物納申請の全部又は一部が却下された場合には、20日以内に延納の申請を行うことができることとする。
●延納中の物納の選択について
相続税を延納中の者が、資力の状況の変化等により延納による納付が困難となった場合には、申告期限から10年以内に限り、延納税額からその納期限の到来した分納税額を控除した残額を限度として、物納を選択することができる制度を創設する。
●その他所要の措置について
金銭又は延納による納付困難要件について、その判定方法を明確化する。等々
(スマイルグループ 不動産鑑定士)

投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

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