労務ニュース スマイル新聞

2018年1月23日 火曜日

平成30年1月23日第450号

『買戻特約について』

登記簿謄本で記載されているときがある『買戻特約』とは、どのようなものでしょう?
1.買戻特約とは?
買戻特約とは、売主が売買代金と契約にかかった費用を買主に返して、一旦、売却した不動産を買い戻すことです。買戻権は売買契約と同時に特約の形で行います。
2.買戻しの要件
(1)目的物は不動産に限定されます。
(2)買戻しの特約は売買契約と同時にしなければなりません。
(3)買戻代金は売買代金と契約費用を超えることが出来ません。
(4)買戻しの期間は10年を超えることが出来ません。
(ア)10年を超えるときは10年とします。
(イ)期間を定めたときは、その後にこれを伸長することが出来ません。
(ウ)期間を定めなかったときは、5年以内に買戻しをしなければなりません。
3.買戻しの効力
(1)買戻特約を第三者に対抗するためには、売買による登記と同時にその特約を登記
しなければなりません。
(2)買主から不動産を貸借して登記をした者については、その残存期間中、1年を超
えない期間に限って、売主に対抗することが出来ます。
(3)買戻権の譲渡
(ア)登記された買戻権は、買戻権移転の登記をすれば、買主への通知は不要です。
(イ)登記されていない買戻権は、買主に対抗するには債権譲渡の方法によります。
4.買戻しが利用されるケース
(1)公的機関(市町村や住宅供給公社など)が宅地分譲するときに、一定期間転売を禁止したり、利用目的を限定したりすることがあり、これらを守らなければ買い戻すという特約をつけることがあります。
(2)買戻特約付売買という形で、買戻し期間までに売買代金を返済すれば、不動産を買い戻すことが出来るようにするという手法で、融資の担保として利用されることがありますが、債権者からすれば、売買代金と契約費用だけで買い戻されては、あまりメリットがないので、利用は限られているようです。


投稿者 イケダ労務管理事務所

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