労務ニュース スマイル新聞

2017年3月 8日 水曜日

平成29年3月8日第429号

各種経済指標について


米国の大統領選挙後から、
今後の経済動向に関心が集まり、
各種の経済指標が話題になっています。

景気ウォッチャー、日銀短観等、
様々に解説されていますが、
それぞれの指標には特徴が有ります。

その特徴を踏まえ参考にすると、
これらの調査を興味深く見ることができます。

「経済指標」は、
景気に先行して動く指標が先行系列、
一致して動く指標が一致系列、
遅れて動く指標が遅行系列
と分類されています。


1.景気ウォッチャー調査

家計動向、企業動向雇用等各分野の動向を
観察できる業種(タクシー運転手等)から選定され、

その協力を得て地域ごとの景気動向判断の
基礎資料とすることを目的としています。

調査主体は内閣府であり、
全国ではなく地域ごとの先行きの
5段階評価の判断に点数を与え、
調査は、2・3ヵ月先の身の回りの
景気動向を質問するもので景気の先行きは
2・3ヵ月先を指したものです。

毎月末の調査結果は
原則翌月の第6営業日に発表されます。


2.日銀短観

全国企業短期経済観測調査です。

調査は、約1万社の企業を対象に、
3,6,9,12月に実施され、
速報性に重点が置かれています。

調査時点の判断と、3ヵ月先の判断を
調査するもので経営者の近い将来の
動向をどうみているかを知ることができます。

短観の中でも注目されているのが
「業況判断DI」です。

これは、「良い」と答えた企業から
「悪い」と答えた企業を減じたもので、
数値の変動を観察することが大切な指標です。

景気の天井が落ちた時、
景気の底を打ったときの
見極めに活用されています。


3.経済・物価情勢の展望(展望レポート)

日銀が担当しており、
毎年4・10月に公表されます。

政策委員会・金融政策決定会合で決定され、
実質成長率・国内企業物価・消費者物価の上昇見通し、
不安要因の分析等を行い公表します。


4.家計調査
総務省が担当し、全国で9千世帯を対象に、
家計収入・支出、貯蓄・負債等を
毎月調査し公表されます。

消費動向が判断でき、又、
過去1年間の収入・貯蓄・負債の状況等が調査され、
実額と共に名目増減率が公表されるので
物価変動を考慮した消費増減の動向も判断できます。

投稿者 イケダ労務管理事務所

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