労務ニュース スマイル新聞
2015年4月 3日 金曜日
平成27年4月8日第383号
生命保険の適正な金額
会社経営者のほとんどが生命保険に加入しています。加入目的を明確にして適正な保険に入っている方もいるのですが、なんとなくお付き合いで内容もよくわからないまま入ってしまったという方も意外と多く見受けられます。
そもそも生命保険加入の目的とはいったいなんでしょうか。
(株)セールス手帖社保険FPS研究所「企業経営と生命保険に関する調査」によると、社長の生命保険加入目的(法人契約の場合)は「社長の死亡退職金・弔慰金の準備」がトップ、次いで「万一に備えた運転資金の確保」「社長の勇退退職金の準備」「税負担軽減対策」「事業承継資金の準備」・・と続きます。
会社の置かれた状況よって生命保険の加入目的はおのずと異なります。
今回は第一に準備しておきたい、経営者に万一があった時に会社を存続させていくための「企業防衛資金」についてご案内いたします。
企業防衛資金の必要額は借入や運転資金に応じて算出
(1) 借入金返済資金=(借入金)×(返済割合)
経営者に万一のことがあれば、会社債務の返済を迫られる場合も想定されるため、借入金(支払手形、買掛金等含む)相当額程度を準備しておくことが必要です。
(2)当面の運転資金=(月額人件費等の一般管理費+月額販売費)×必要月数
事業が滞らないよう、当面の固定費を準備します。必要月数は企業の状況によって異なります。後継者が経営者としての力量を備えるまでの期間を考え、6ヵ月から12ヵ月程度が目安となります。
(3)納税準備資金={(1)+(2)}×0.6※
法人が受けとった保険金は益金となりますので、法人税等の課税対象になります。生命保険で準備する場合には「納税準備資金」も考慮しておかなければなりません。(※保険金が全額益金計上され、実効税率36.5%の場合、約0.6を乗じて算出)
(1)、(2)、(3)の合計が企業防衛のために必要な金額です。この金額を確認しないまま生命保険に加入すると、いざという時に必要な額に満たず役に立たなかったり、逆に余分な保険料を支払い続ける結果になったりします。会社の状況は変わりますので、年に一度は必要保障額を確認しておくことをおすすめします。
(スマイルグループ 社会保険労務士・FP)
会社経営者のほとんどが生命保険に加入しています。加入目的を明確にして適正な保険に入っている方もいるのですが、なんとなくお付き合いで内容もよくわからないまま入ってしまったという方も意外と多く見受けられます。
そもそも生命保険加入の目的とはいったいなんでしょうか。
(株)セールス手帖社保険FPS研究所「企業経営と生命保険に関する調査」によると、社長の生命保険加入目的(法人契約の場合)は「社長の死亡退職金・弔慰金の準備」がトップ、次いで「万一に備えた運転資金の確保」「社長の勇退退職金の準備」「税負担軽減対策」「事業承継資金の準備」・・と続きます。
会社の置かれた状況よって生命保険の加入目的はおのずと異なります。
今回は第一に準備しておきたい、経営者に万一があった時に会社を存続させていくための「企業防衛資金」についてご案内いたします。
企業防衛資金の必要額は借入や運転資金に応じて算出
(1) 借入金返済資金=(借入金)×(返済割合)
経営者に万一のことがあれば、会社債務の返済を迫られる場合も想定されるため、借入金(支払手形、買掛金等含む)相当額程度を準備しておくことが必要です。
(2)当面の運転資金=(月額人件費等の一般管理費+月額販売費)×必要月数
事業が滞らないよう、当面の固定費を準備します。必要月数は企業の状況によって異なります。後継者が経営者としての力量を備えるまでの期間を考え、6ヵ月から12ヵ月程度が目安となります。
(3)納税準備資金={(1)+(2)}×0.6※
法人が受けとった保険金は益金となりますので、法人税等の課税対象になります。生命保険で準備する場合には「納税準備資金」も考慮しておかなければなりません。(※保険金が全額益金計上され、実効税率36.5%の場合、約0.6を乗じて算出)
(1)、(2)、(3)の合計が企業防衛のために必要な金額です。この金額を確認しないまま生命保険に加入すると、いざという時に必要な額に満たず役に立たなかったり、逆に余分な保険料を支払い続ける結果になったりします。会社の状況は変わりますので、年に一度は必要保障額を確認しておくことをおすすめします。
(スマイルグループ 社会保険労務士・FP)
投稿者 イケダ労務管理事務所