労務ニュース スマイル新聞
2012年10月11日 木曜日
平成24年10月8日第323号
どんぶり勘定
1.なんのために使った費用?
簿記を教えているときに「決算の結果は勝手に出るものではない、役員、社員皆の意思決定や活動(営業や製造など)の結果が反映されています。」と教えています。企業の経営成績である「業績」を良くしようとすれば、「皆さんの意思決定や活動を変えないと変わらない。」ということを何回も繰り返し話をしています。ところが、自分たちの取った活動の結果がどんな費用に計上されているのか、製造原価なのか、営業・管理費なのかをすべてごちゃまぜにして計算している企業が多いのです。月次の在庫も正確に把握せず(数量も原価も)すべてどんぶり勘定。これでは自分たちの企業の実態が分かりませんし、どう意思決定や活動を変えれば利益につながるのかがなかなか見えてきません。
2.製造コストは何故把握しないといけないのか?
高度成長時代(ずいぶん昔のこと)のように需要そのものが大きく伸びているときには何をしても、どんぶり勘定でも利益が出ました。バブルが崩壊して久しいですが、特にここ10年間で海外企業との品質価格競争にさらされ、得意先からはどんどん価格下げの要求が厳しくなってくると、どんぶり勘定をしてきた企業はその要求に応えられない体質になってしまっています。1単位あたり(個数、㎡、セット等の売買単位)のコストが分からなければ勝負になりません。だからこそ製造コストの計算が必要になってくるのです。
3.どうしたらいいのか?
まず、使った費用は製造原価と販売費・管理費に最低でも分ける必要があります。製造原価をさらに製品別等に配分し、適切な製品別コストを計算するにはやはり専門的な知識が必要です。担当されている税理士の先生方に相談され、計算の仕組みを考えてみるといいでしょう。それで、儲かっている製品、赤字を出し、足を引っ張っている製品、儲けさせてくれている得意先、要求だけきつくて儲けさせてくれていない得意先等の分析ができます。それを基にいろいろな戦略が取れるようになってきます。製造原価の計算ができるようになると、月次でも製品や材料の在庫の把握もできるようになります。それでしっかりと正確な実績を把握し、それを羅針盤として経営のかじ取りをしていくことが必要です。
あなたは、いつまでも過去の経験と「勘ピューター」に頼った経営をしますか?
(スマイルグループ 公認会計士)
1.なんのために使った費用?
簿記を教えているときに「決算の結果は勝手に出るものではない、役員、社員皆の意思決定や活動(営業や製造など)の結果が反映されています。」と教えています。企業の経営成績である「業績」を良くしようとすれば、「皆さんの意思決定や活動を変えないと変わらない。」ということを何回も繰り返し話をしています。ところが、自分たちの取った活動の結果がどんな費用に計上されているのか、製造原価なのか、営業・管理費なのかをすべてごちゃまぜにして計算している企業が多いのです。月次の在庫も正確に把握せず(数量も原価も)すべてどんぶり勘定。これでは自分たちの企業の実態が分かりませんし、どう意思決定や活動を変えれば利益につながるのかがなかなか見えてきません。
2.製造コストは何故把握しないといけないのか?
高度成長時代(ずいぶん昔のこと)のように需要そのものが大きく伸びているときには何をしても、どんぶり勘定でも利益が出ました。バブルが崩壊して久しいですが、特にここ10年間で海外企業との品質価格競争にさらされ、得意先からはどんどん価格下げの要求が厳しくなってくると、どんぶり勘定をしてきた企業はその要求に応えられない体質になってしまっています。1単位あたり(個数、㎡、セット等の売買単位)のコストが分からなければ勝負になりません。だからこそ製造コストの計算が必要になってくるのです。
3.どうしたらいいのか?
まず、使った費用は製造原価と販売費・管理費に最低でも分ける必要があります。製造原価をさらに製品別等に配分し、適切な製品別コストを計算するにはやはり専門的な知識が必要です。担当されている税理士の先生方に相談され、計算の仕組みを考えてみるといいでしょう。それで、儲かっている製品、赤字を出し、足を引っ張っている製品、儲けさせてくれている得意先、要求だけきつくて儲けさせてくれていない得意先等の分析ができます。それを基にいろいろな戦略が取れるようになってきます。製造原価の計算ができるようになると、月次でも製品や材料の在庫の把握もできるようになります。それでしっかりと正確な実績を把握し、それを羅針盤として経営のかじ取りをしていくことが必要です。
あなたは、いつまでも過去の経験と「勘ピューター」に頼った経営をしますか?
(スマイルグループ 公認会計士)
投稿者 イケダ労務管理事務所