労務ニュース スマイル新聞

2010年9月23日 木曜日

平成22年9月23日(第274)...医療費の高額療養費制度について



ケガや病気で大きな手術を受ける場合、非常に高額な医療費を支払うことになります。しかし、この医療費には1ヵ月の上限が定められおり、それを超える分は還付されるという仕組みがあります。これを高額療養費制度といいます。ここでは一般的な収入(標準報酬月額53万円未満)のケースで説明します。
高額療養費の計算式は、「(総医療費-267,000円)×1%+80,100円」です。それを、1ヵ月の総医療費が400万円のケースで解説致します。

<例:総医療費 400万円>
・窓口で支払う医療費  120万円(自己負担が3割の場合)
・高額療養費  (4,000,000円-267,000円)×1%+80,100円=117,430円
・還付される金額  1,200,000円-117,430円=1,082,570円

 ご覧のように自己負担分の大半が戻ってきます。しかし、この高額療養費制度は申請をしないといけません。申請をしない限り戻ってくることはありません。親切な病院ですと、そういう制度があるというだけでなく、申請書の書き方まで教えてくれます。また、保険者からも、高額療養費に該当しているので申請するように通知してくれるケースもあります。しかし、代わりに申請をしてくれるわけではありません。忘れずに申請しましょう。
ここで、解説いたしました他に、高額所得者のケースや、世帯で医療費を計算した場合、高齢者、1年に複数月に該当した場合などは計算方法が異なります。そういった場合は病院にいるソーシャルワーカーか、社会保険労務士にお聞きください。
サラリーマンが加入している健康保険では、入院のみに関して事前に限度額認定を受けておきますと、最初から医療機関での窓口負担が高額療養費の金額で済むようにすることができます。心臓の手術など、事前に高額の医療費がかかることがわかっている場合には、ご活用ください。【高額療養費の現物給付化 限度額適用申請】
その他にも、還付金額の8割までを無利子で貸し付けてくれる制度もありますので、急な入院で限度額認定を受けられなかった場合はご活用ください。【高額療養費貸付制度】
 (スマイルグループ 社会保険労務士)



投稿者 イケダ労務管理事務所

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