労務ニュース スマイル新聞

2008年6月 8日 日曜日

平成20年6月8日(第219号)...内部監査の効用について



最近、会計業界を賑わしている問題に「内部統制システム」があります。簡単に言ってしまえば、リスクマネジメントの仕組みを会社の中に作りましょうということになります。
その会社のリスクを大きく全社的なリスク、業務リスク、決算リスク及びITリスクに分けてそれぞれリスクをカバーしたり、軽減したりする仕組みを作って行きます。

三様監査とリスクマネジメント
リスクをコントロールしている仕組みがうまく機能しているかどうかを見るのが「監査」という制度になるわけですが、現在の株式会社には、監査役監査、内部監査及び外部の公認会計士による会計監査の三様の監査制度があります。監査役監査は、リスクマネジメントの中でも会社全体のリスクを取扱うコーポレートガバナンス(企業統治と訳されています)がうまく機能しているかどうかを監査します。最近だとコムスンや船場吉兆のように法令違反を犯したり、食品衛生上問題になるような行為をして、結果的に会社へ大きな損害をもたらしていないかどうかといったような大きな視点から取締役の意思決定や仕事の内容を監査します。内部監査は、社長に直属して、会社の中の各部署が会社の方針やルールに従って効率よく業務を行っているかどうかを監査します。外部の公認会計士監査は、こうした内部統制システムが有効に働いているということを確認しながら、会社が作成し株主、金融機関等へ報告する決算の内容が正しく表示されているかどうかについて監査することになります。

内部監査の効用
監査というとすぐ大きな会社を想定しがちですが、基本的な目的は業務処理が会社のルール(標準的な基準や手続)に従って効率よく行われているかどうかを見ることが目的ですから、中小企業や中堅企業でも十分役に立てることができます。その他に、内部監査の効果としては、資産が十分管理され、活用されているかどうかをみたり、不正や誤りを未然に防止したりする機能を持っていますので、優秀な人材を充てると大きな効果が期待できます。

内部監査で求められる知識・スキル
内部監査は、各部署が行っている業務処理の監査をするわけですから、仕事の流れについての知識が必要です。また、監査をするには、監査手続を実施しますのでチェックの方法に関する知識も必要になります。優秀な人材を充てれば充てるほど会社の中は、効率よく動くことが期待できます。            (スマイルグループ 公認会計士)



投稿者 イケダ労務管理事務所

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