労務ニュース スマイル新聞
2007年10月23日 火曜日
平成19年10月23日(第204号)...損益分岐点って何?
損益分岐点という言葉を知らない人はいないと思います。ですが、本当にその内容を知って日常の事業の中で使っていますか?
今回は超簡単損益分岐点の話をします。
さて、あなたは念願がかなって、梅田のど真ん中に5坪の電子辞書専門の販売店を開くことができました。家賃は月額20万円、いろんな電子辞書を売っていますがどれも販売価格は1台5万円、仕入原価は3万円です。
さあ、何台売ったら家賃を払えるでしょう。また、そのときの売上高はHow much?
簡単ですね。1台売ると2万円稼げます。それで20万円の家賃のうち2万円分がまかなえました。こうやって順番に1台ずつ上乗せしていくと20万円の家賃をまかなうのに10台売ればいいことが分かりますね。これで解答です。10台売れば家賃が稼げます。その時の売上高はそう、50万円ですね。
試算してみましょう。
10台売って 売上高 50万円
原価 30万円
販売利益 20万円
家賃 20万円
利益 0万円
これで損益分岐点の売上が計算できたことになります。損益分岐点売上は50万円が正解です。
このケースでは売上に比例して発生する原価は仕入原価の1台3万円ですね。こうして売上に比例して増加する原価を変動費と呼びます。そして、売上高からこの変動費を差引いた残りを限界利益と呼んでいます。このケースから、簡単にこの限界利益で家賃という固定費をまかなうと損益分岐点に達するということが分かっていただけたと思います。
このことをもっと簡単に表現すると、限界利益を売上高で割った比率を限界利益率といいます。このケースでは2万円÷5万円=40%が限界利益率になります。損益分岐点は、この限界利益で固定費を回収すればいいわけですから、
固定費 20万円÷0.4=50万円 で損益分岐点が計算できることになります。
簡単でしょう。これであなたの会社の損益分岐点が計算できましたね。さあ、赤字の会社はいくら売れば利益が出せるようになるか、今すぐ計算してみましょう。
(スマイルグループ 公認会計士)
投稿者 イケダ労務管理事務所