労務ニュース スマイル新聞
2002年3月23日 土曜日
平成14年3月23日(第70号)...ナレッジマネジメント
一頃「ナレッジマネジメント」という言葉をよく目にしましたが、具体的にはどういうことでしょうか?また、業務にどんなメリットがあるのでしょうか?
(1)ナレッジマネジメントとは?
ナレッジマネジメントとは直訳すれば、『ナレッジ・・・知識、知恵』、 『マネジメント・・・管理』ですから、『知識や知恵の管理』ということになります。
もう少し含蓄をこめて言えば『企業内に目に見えない形で存在する、各人に溜まっている知識、ノウハウ、知恵を有効活用できる管理の仕組みを構築することによって、知的競争力を高めていく手法』ということになります。
(2)導入ツール
ナレッジマネジメントを達成するためには、知識、ノウハウ等を社内的にオープンにすることが必要になりますが、そのためには、社内LAN等の情報インフラが有効だといわれています。ソフトとして最も有名なのが、Lotus社のNotesですが、それに限らずとも、通常の共有サーバーへのデータ蓄積でも構いません。多くの場合、最も重要なことは、情報共有者がスムーズにデータにアクセスできる環境、すなわちパソコンを所有していることとなります。
(3)業務のメリット
知識やノウハウの一部は、情報インフラの活用で共有することができます。これによって、リサーチ業務やルーチン業務等について余分な労力を費やさずにすみます。
但しノウハウの一部や知恵については、情報インフラ等でうまく表現・伝達しきれないものがあるため、限界があることも知っておく必要があります。
(4)業務への影響
ナレッジマネジメントを実施する場合、情報インフラの導入は通常不可欠ですが、それだけではうまく機能しません。
知識やノウハウは、まず人に帰属する性質をもつ(属人的)ため、1)いかに情報収集に参加させるか、2)いかに収集した情報を有効活用するか、3)いかに収集した情報を管理するかを考えて仕組みつくりをする必要がありますが、ここでは3)のナレッジの管理業務について述べます。これには情報の収集・公開・維持業務があります。
・収集業務:あらかじめ企業が収集する情報のルールを決めて、社員に周知させておく
・公開業務:収集された情報がルールに準じていることを確認し、共有するに足らない価値の低い情報や共有すべきでない情報を取捨選択
・ 維持業務:新たに共有すべき情報や共有が不要となった情報を取捨選択
投稿者 イケダ労務管理事務所