労務ニュース スマイル新聞

2001年9月 8日 土曜日

平成13年9月8日(第57号)

ポジティブアクション
 「ポジティブアクション」という言葉をお聞きになったことがありますか?
 個々の事業所において、固定的な男女の役割分担意識や過去の経緯から、男女労働者の間に格差が生じていることが多いのですが、法(例えば、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、労働基準法など)を遵守するだけでは格差はなかなか解消されません。
 「ポジティブアクション」とは、このような男女間格差の解消をめざして個々の事業所が進める自主的かつ積極的な取組みのことです。次の1~5のような手順で取組みます。
1.現状の分析と問題点の発見(男女労働者の雇用状況にアンバランスがある場合にその原因を考える)
2.具体的取組計画の作成(「○年間で女性管理職○%増加」など目安となる期間の設定と目標達成のための研修等フォローアップ計画)
3.具体的取組の実施
4.具体的取組の成果の点検と見直し
5.積極的取組を行うための体制の整備とコンセンサスづくり

 また、「ポジティブアクション」の具体的な目標は次の5つが挙げられています。
『女性の採用拡大』・『女性の職域拡大』・『女性管理職の増加』・『女性の勤続年数の伸張』(職業生活と家庭生活との両立)・『職場環境や風土の改善』(男女の役割分担意識に基づく慣行の見直しやセクシュアルハラスメントの防止など)

現実には、完全失業率も5%を超え、近畿地方はその全国平均を上回る失業率が続いています。最近実施されたアンケートでも、男女間格差の改善に取組めない理由として「日常業務が忙しく、対応する余裕がない」「コスト上昇につながる」というものもありました。また、男性の理解がなかなか得られないのも事実です。しかし、快適な職場環境づくりとは外見だけの美しさではなく、だれもが働く意欲のわく職場ではないかと考えています。



投稿者 イケダ労務管理事務所

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